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                            (朝日2010-11-01)

職人の粋というか美学というか、何歳になってもかっこいい人だなあ。

学生時代に学館ホールで自主上映の「裸の島」を観た。
セリフもBGMもないので、はじめは無声映画かスピーカーの故障かと思って観ていたが、後半に入って一瞬だが家族団欒の茶の間で笑い声が混じる。そのとき、観客席がどっと沸いたのを覚えている。
あれこそが鬼才新藤兼人の真骨頂ともいえるシーンではなかったろうか。
重く悲しい映画だったが、場面のひとつひとつがあんなに記憶に刻み込まれる映画に出会ったことがない。
350万円という当時でも破格の製作費ながら海外で高く評価され、一個人でもその気になれば名画の一本ぐらい作れるということを身をもって証明した快挙ともいえる作品だった。

「この辺でお別れすることにします」 かあ……、 にくい台詞だねえ。

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